補修設計においては調査・診断結果に基づき、劣化原因及び損傷程度に適合した補修計画をたて、補修工法を選定し なければならない。また、補修工事は「ひび割れ」や「剥離」といったコンクリート構造物の損傷部の修復、塩化イオ ンの進入や中性化によって劣化因子を取り込んでしまったコンクリートの除去、露出鉄筋の防錆、有害物質の再進入防 止のための表面被覆等によって構成される。表1に劣化原因と補修設計について基本となる補修方針・補修工の構成・ 補修水準を考える上で考慮すべき要因をまとめた。さらに表2に補修工の種類・概要についてまとめた。

表1 劣化機構と補修計画

劣化機構

補 修 方 針

補修工の構成 補修水準を満たすために考慮すべき要因
中性化
・中性化したコンクリートの除去
 

・補修後の炭酸ガス、水分の浸入抑制

 
 
 
 
 断面修復工
 
 防錆処理工
 
 表面被覆工
 (FRP工)
 
 中性化部除去の程度
 
 鉄筋の防錆処理
 
 断面修復工の材質
 
 表面被覆工の材質と厚さ
塩害
・浸入した塩素イオンの除去
 
・補修後の塩素イオン、水分、酸素の
 浸入抑制
 
 
 
 断面修復工
 
 防錆処理工
 
 表面被覆工
 (FRP工)
 
 塩素イオン浸入部除去の程度
 
 鉄筋の防錆処理
 
 断面修復工の材質
 
 表面被覆工の材質と厚さ
アルカリ骨材反応
・水分の供給抑制
 
・内部水分の散逸促進
 
・アルカリ供給抑制
 ひび割れ
   注入工
 表面被覆工
 (FRP工)
 
 ひび割れ注入材の材質と施工法
 
 表面被覆工の材質と厚さ
 
 
凍害
・劣化したコンクリートの除去
 
・補修後の水分浸入抑制
 
・コンクリートの凍結融解抵抗性の向上
 
 
 
 
 断面修復工
 
 防錆処理工
 
 ひび割れ
   注入工
 表面被覆工
 (FRP工)
 
 断面修復材の凍結融解抵抗性
 
 鉄筋の防錆処理
 
 ひび割れ注入材の材質と施工法
 
 表面被覆工の材質と厚さ
 
 
 (注)補修工の構成として、FRP工はコンクリート片の落下による第三者障害の発生が予想される場合に
    併用することが望ましい剥落防止工法を示す。
 
中性化に関する調査  塩害に関する調査  アルカリ骨材反応に関する調査  凍害に関する調査  補修設計 
 



Copyright© 2003 コンクリート保護研究会. All Rights Reserved.