「中性化」はセメントの水和生成物である水酸化カルシウム等の化合物が二酸化炭素等の炭素イオンで「炭素化」され、セメント硬化体のアルカリ性が失われる現象をいう。
 コンクリートの中性化は表面から内部に進行し、中性化に伴う微細なひび割れを発生させるが、直接物理的な劣化が進むことはないとされている。中性化で問題が生じるのはコンクリート中の鋼材が腐食することである。通常コンクリートはpH11以上の強アルカリ性であるため、鋼材は不導体皮膜を表面に形成して腐食しないが、中性化によりアルカリ性が失われるとひび割れや、ブリージングによる水みち等の欠陥部を通過した水中の溶存酸素により腐食が発生する。
 中性化の判定はフェノールフタレイン溶液を塗布して赤色を呈していない深さを測定する方法で比較的容易に判定できる。中性化速度は現在の中性化深さと経過年数が判っている場合は中性化速度式により鉄筋表面まで中性化する年数が計算できる。
 過去建築物等で異常に早い中性化が話題になったが「塩害」や「アルカリ骨材反応」等との複合劣化以外の条件下では、比較的中性化は穏やかに進行するためコンクリートのかぶり厚さが確保されている場合は劣化が生じることが少ない。
 しかし酸性温泉地区や酸性雨によりコンクリートの中性化が進行する場合もあり、中性化を生じた場合は経過年数とともに環境調査も必要である。
(写真−劣化部調査)
 
 
 
保護工の種類と概要  一般的な劣化  塩害  アルカリ骨材反応  凍害  景観 | 剥落防止
 


Copyright© 2003 コンクリート保護研究会. All Rights Reserved.